ムショ帰りのヤクザ・立花は、昔の女が住んでいたアパート前に辿り着く。ベランダに見える黄色いパンティ。待っていてくれたのだと感極まり、その部屋を訪ねた。玄関のドアを開くシスター絵美。見知らぬ男が胸元に顔を埋めたかと思えば、勢い良く押し倒された。咄嗟に悲鳴を上げると、男は驚き、同時に奥から修道服を纏う怜子と香織が現れた。彼女達はこのアパートの一室を「協会」とし、昼間は地域貢献のボランティア、夜は修道女バーに切り替えて生活していた。かつて、竹中が神父を名乗り勝手に「教会」と貼紙をしたことから始まり、男に泣かされ行き場をなくした女達の駆け込み寺となった。だが、竹中は半年前に他界していた。出所後に本気で結婚を考えていた音がいない事に打ちひしがれ飲み歩く立花。辿り着いたのは彼女達の店で、気づけば心中を語りながら泥酔してしまう。官能小説家でアパートの隣人・小林は、3人がモデルの「破廉恥シスターシリーズ」が好評を博し、ワイセツ目的の読者が彼女達の周辺に出没し、面目ない気持ちでいた。香織は立花に、飲み代免除の代わりに用心棒になって欲しいと言う。すぐには全額を払えない立花は、了承する以外の選択肢はなかった…。 大学院生のるりの父・和彦は十年も単身赴任中、母・みゆきは専業主婦だ。父には赴任先の大阪に女がいるらしく、年甲斐もなく少女趣味な服を着ている母の姿は寂しさの象徴でしかなかった。るりは准教授・谷原と不倫関係にある。妊娠したかもしれないと谷原に告白すると、冷めた態度だった。和彦はみゆきとの結婚記念日に帰ってくる予定だった。和彦は突然大きな荷物とともに大阪を引き払って帰ってきた。実は和彦は三年前にリストラされていたのだが、愛人のいずみを愛していたのと二人の間に子供がいたから大阪を離れることが出来ないでいた。だが、いずみは先日交通事故で他界したのだ。みゆきは夫の隠し子の存在に絶句した。さらにその息子を引き取りたいと言われ卒倒してしまった。一方るりも妊娠は思い過ごしだったが、そこで谷原を本当に愛していないことを悟る…。